ゲスト・オブ・オナーを紹介します。現在、なつこんのゲスト・オブ・オナーは瀬名 秀明さんが決定しておりますが、
もうお一人、素晴らしい方に来ていただく事が決定しました。
あの『機動戦艦ナデシコ』『モーレツ宇宙海賊』を手がけられたのアニメーション監督・演出家の佐藤竜雄さんです。
ひきつづき複数の方にオファー中ですので、おたのしみに。
瀬名秀明
ご挨拶
瀬名秀明が日本S F大会のゲスト・オブ・オナー! 10 年前、いったい誰がこんな事態を想像し得たでしょうか。皆様がびっくりする以上に、私自身がいちばんびっくりしています。
最初に打診を受けたときも驚きましたが、大会の実行委員の方々と小さな顔合わせの席を設けていただき、大会の目標をうかがっているうち、ごく自然に楽しい未来と希望を感じ、ゲスト・オブ・オナーを引き受けていた自分にもびっくりしました。
率直にいって、私はおそらく世界でもっともS Fファンから嫌われ、また無視されているS F 作家でしょう。その瀬名秀明にお声かけをしてくださるのだから、今回の日本S F大会は只事ではない。「なつこん」実行委員会の方々が運営なさっている「はるこん 」のプログラムブックを頂戴し、最初の挨拶文を拝見して感銘を受けました。「国、世代、ジャンルを超えた交流を、S Fを通じて世界に広げていくことが私たちの主催テーマです」──当たり前のことを、本当に目指す交流。 これならきっと私も楽しめるS F大会だ! そう思いました。
私は大会に参加する皆様といっしょに、ぜひ今回の「なつこん 」を存分に楽しみたいと思っています。私が楽しいと思えるS F大会なら、必ず初めての参加者も楽しめるはずです。S Fが好きな科学者や技術者の方々も大いに満足できるはずです。
私はいま素直に、ゲスト・オブ・オナーとして参加できることを光栄に思い、また嬉しく思っています。どうか大会中はお気軽に声を掛けてください。
どうぞよろしくお願いいたします。そして、心から、ありがとう。
プロフィール
1968年静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科修了、薬学博士。作家。大学院在学中の1995年、『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。1998年、『 BRAIN VALLEY 』で日本S F大賞受賞。科学者、技術者との交流も多く、2006 ~ 2009 年には東北大学機械系特任教授も務めた。
〈その他の主な作品〉
長編小説作品に『小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団 』(原作=藤子・F・不二雄 )、『大空のドロテ』など。短編集に『希望』『月と太陽 』など。ロボットのケンイチくんが活躍するシリーズ『デカルトの密室 』『第九の日』もある。
科学ノンフィクション分野の代表作は『ミトコンドリアのちから』(共著=太田成男)、『インフルエンザ21 世紀』(監修=鈴木康夫)。
Website
佐藤竜雄
ご挨拶
大変ご挨拶が遅くなりました。アニメ演出家の佐藤竜雄です。アニメと言っても色々ありますが、主にTVアニメの方です。いわゆる商業アニメ、本来ならばおもちゃや漫画を売るための販促作品(今は若干意味合いが変わっているようですが)。たまにアートアニメーション、みたいなのもやってますがそれはあくまでいつもやってる『アニメ』の延長。お客さんに楽しく見てもらうのが主眼です。そんな佐藤がSF大会というものに招待されるのはすごく本人的には違和感です。いや、本当に申し訳ないというか。
何だかんだでTVアニメの監督を引き受けるようになって20年になりました。それもこれもあくまでも楽しい作品、面白い作品、わくわくするような作品を作るためです。はっきり言って佐藤はSFの素養はありません。基本は子供時代に読んだ偕成社やポプラ社のSF名作シリーズであったり、同じようなジュブナイル文庫が素地となっています。学生になっていくつか作品は読みましたが、SFファンと呼ばれる人達に比べると驚くほどに知識がありません。なのにSF大会に招待される、企画が計画されるというのは光栄であると同時に、ものすごく申し訳ない気持ちでいっぱいです。
しかし、不思議な事にアニメ業界では理系な知識、SF的な素養があったとしても、それが作品に結びつく事無く終わる場合が多いのも事実です。それは何故なのか?運か時流か、或いはスタッフ間のパワーバランスなのか…その辺り、考察すると今後の参考になるのかもしれません。今回、参加するに際して、その辺り…お役に立てれば幸いです。
プロフィール
1964年(昭和39年)7月7日生まれ。神奈川県大磯町出身。血液型A型。早稲田大学卒業後、亜細亜堂に入社。
アニメーター(動画)、演出助手を経て1989年演出家に。
主な参加作品は『ちびまる子ちゃん』、『赤ずきんチャチャ』。
『飛べ!イサミ』(1995年)でTVシリーズ初監督。
次いで『機動戦艦ナデシコ』(1996年)、劇場版『機動戦艦ナデシコ』(1998年)を手がける。
湯浅政明と組んだ『ねこぢる草』では、モントリオール・ファンタジア映画祭の最優秀短編賞と批評家賞、文化庁メディア芸術祭の優秀賞を受賞。
自身のオリジナル作品である『学園戦記ムリョウ』では、原作と全話の脚本も担当(いずれも2001年)。
今年2014年2月には劇場映画『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』が公開される。
Website
サトウタツオ通信 :
http://www.dragon-brave.com/index.html